diploma_1
2回目の投稿です。
今回からサマプロの課題がはじまるまで数回に渡って、今までやってきたことや身の回りのことを紹介していきます。
今回は、ボクの卒業設計についてです。
2年前のちょうどこの時期くらいから、卒業設計に向けてはじめました。
千葉工業大学では、卒業設計か論文のどっちかを選択なので
提案、設計、模型製作に費やせる時間が多いですが
中間発表の回数も2~3回くらいあり
なかなか、提案が定まらなく一番苦労した作品です。
- title -
生浦湾を再認識する建築 −土木堤防による空間の提案−
- introduction -
かつて人と水は共存し文明を発展させ、今日に至るまで発展を続けてきた。
しかし2011.3.11東日本大震災をきっかけに水に対する認識は今までとは異なった。
人と水と建築には新しい関係が求められている。敷地の陸と海の境界は、堤防というただ「分け隔てるもの」である。このような境界線ではなく、私は境界面の質を持つ水辺を提案し、陸と海を「分け隔てるもの」から「つなぐ建築」そして、堤防のように守り
砂浜のように憩う水辺の建築の提案です。
- site -
三重県鳥羽市沿岸部で入り組んだ湾のリアス式海岸が広がっています。
リアス式海岸は、2011.3.11以降注目されて被災地などでは、復興に向けて新たな建物や計画など、いろいろ踏まえて提案されています。しかし、全国には多くにこのような場所が残っており建物はなかなか更新されず衰退の一歩をたどっています。
この生浦湾は、他の地域に比べても水上と陸地の関係性は近く感じました。さらに1970年までは、橋も掛けられておらず水上交通のみでした。街に観光目的の道路が建設されて、中山間地域の問題もあり水上交通も衰退している状況です。この街は衰退していく中で、建築によって人々の記憶が受け継がれていく再認識できる場の提案です。
- diagram -
- plan / section -
- model 1:100 / 1:50 -
- program-
この空間の中に、街が有するプログラムで構成されており1つの小さな都市として存在していきます。
建築の形態は自然に委ねる
潮汐によって、干潮時には中心部が現れ両岸を行きでき、満潮時には両岸を隔て、船が行き来できるようになります。この建物は、見る時間帯、季節etc...建築の様子は変化します。そして、波という自然に形態を委ね変化することによって生浦湾を再認識する建築となり、人々に海の記憶が刻まれていく。
fin